ローカル地区に咲いた一輪の花と思えた車 JR西日本105系

 え〜 コイツをゲットするチャンス、結構待っておりました(笑)

 時は昭和50年代中頃・・・ 国鉄ではまだ結構探すと「旧性能車」と称する釣り掛け駆動の旧型タイプがボチボチ残っていたりしました。その旧型車も、そろそろお取り替えの時期に来ておりまして、通常でしたら都市部に新車放り込んでローカルに・・・というのがおやくそくの流れだったんですが、そろそろそうも言えなくなってくる条件が出て来ちゃいました。

 いわゆる「新性能車」という101系以降の電車は、「MMユニット」とゆって、2両で1組という電車の構成をもっており、パンタグラフ付きには制御器とか抵抗器とか(113系みたいな例外もありますよ)載せたり、そうじゃない方に補助電源装置やらコンプレッサーなんかを載せたりしております。

 ところが、ローカル線で、大体2両もありゃ間にあっちまうんだよなぁ・・・という線ではこれが足かせになってきました。というのは、基本的に時の国鉄電車もモーターの有無のバランスが半々くらいでOKに作ってあったワケなんですが、2両を組んだときに全部モーター付きってのも経済的にどうよ? という問題が出て来ておりまして、そいつをなんとかしなくちゃいかんかな?・・・という方向性になっておりました。

 さらには慢性的な赤字が続き、ローカル線のタメにコテコテな新車を買ってやろうもんなら、マスコミ、国会などから何言われるかわからない・・・というホンネの部分もあり、そのバランスを取るためにできたってのがこの電車だったりします。

 基本的なハシリのパーツは、ローカル線な区間で、運転速度高くなく、駅間もそんなにないと言う前提で組んだため、103系なる電車に近いスタイルを取ったそうですが、モーターの定格電圧の関係で直並列の制御とかはやってないんだそうです。 たしかコンプレッサーは当時廃車になっていた101系あたりからもらってきたとおもったんですが、あとはだいたい新品だった記憶があります。

 また、冷房をつけてやりゃいいのに、必要ない、ゼニがないとかゆって付ける準備工事さえしてくれなかったのもイタい電車でありました。

 コイツが最初に入ったのが、福塩線ってとこと、山口県の宇部・小野田線ってトコで、前者は2両の他に4両もありました。後者は全部2両でタラコ色だったんですが、今はそんなんないと思います・・・

 そのうち、4両で使い勝手が悪くなったようで、中間の車に運転台くっつけて2両にしました。 側面を見ると向かい合わせのイスがありそうながら、そんなんもありません・・・

 新品ボディーの105系は結局この辺だけでウチドメになり、その後は103系改造の4ドア105が幅効かせてきましたが、いまだに残ってるのは最初に改造された和歌山仕様くらいだろうと思います。

 で、写真の電車はこっそりと冷房も載せることとなり、岡山地区で元気してる車です。思えば、ガキの頃これを撮りに岡山の親戚宅から福山まで行ったんだよなあ・・・

 で、このカオのシリーズですが、JR九州に103系1500代ってのがいます。そして伊那の谷に119系ってのも出て来ました。119系は一番キツい時期の新車だったようで、結構あちこち中古パーツが入っておりますが、国鉄末期の電車ってそーいうのがボチボチあったりします。

(H18.1.14)