思えばコイツが最後の在来型か? ○浜○行デト30形(中間はト70)

 ブツとしてはかなりマイナーな格好になりますが、○浜○行としちゃ数少ない事業用車ってことでアップしておきます。

 まず、この電車はすでにお星様になっておりますので、もう現物は見られません。

 戦後の時期に作ったらしいこの電車ですが、もちろん「釣り掛け駆動」「自動ブレーキ」車であります。

 トラックなので、この上に砂利のっけたり、月曜と木曜(このころもたぶんそうでしょう)には、各車庫をモーターだのパンタグラフだのと、電車の各パーツを載せてやりとりしてただろう事も容易に想像できます。

 ただ、力行はどうにかなるんですが、ブレーキの方式が今様とはあまりにも違うもんで、晩年の頃は相当運転しにくい車両になってただろう事も想像つきます。実際、私もまともに運転する自信ないですしねぇ(自爆)

 奥に写ってるのが「デワ40形」ってゆいまして、元客車の事業用車になります。

 で、この電車ネタでコバナシが有ったりします・・・

 この車両、ブレーキ方式が「AMM」(憶測)あたりだと思うんですが、元の空気タンクの他に、ブレーキ用の「補助空気タンク」ってのがあり、運転状態では圧力5キロに込めてあるブレーキ管から補助空気タンクに空気を補給するタイプと思っております。

 で、ブレーキをかけるときは、「ブレーキ管」の空気を減圧させることにより、補助空気タンクからブレーキシリンダに空気を呉れてやります。

 非常ブレーキの時は、ブレーキ管の圧力をゼロにしてやれば非常ブレーキになるってスタイルなもんで、もし、途中で連結器がはずれちゃったりして編成が分離したときは直ちに非常ブレーキがかかるって仕組みから、「自動ブレーキ」なんて呼称されてます。

 ところが、旧タイプの自動ブレーキなため、イッペン完全にブレーキをゆるめてやらないと、その補助空気タンクに空気が入っていかないんですね・・・

 で、それをふまえた上でのハナシなんですが・・・

 私よりちょい上の先輩氏、車掌になったばかりの頃、夜間貨車ってヤツでこれに乗務することになりまして、すげぇいい人なもんだから、結構ジョークを真に受ける事もある人なんですけど・・・

 で、ずっと上の先輩がチャカすわけですよ・・・

 補助空気タンクの圧力が少なくなっていくと「込不足」ってランプと警告音がなるらしいんですけどね・・・

 貨車で1m動かしちゃ停止とかやってるとよぉ・・・そのうち「コメブソク」ってのが出るからよぉ・・・そしたら米入れてやるんだぞ♪・・・なんてハナシを振ったら・・・その先輩、マジで米持っていったらしいとか・・・ハナシなので本当かどうかはわかりかねますが、古きよきネタとして、未だ語り継がれてるかどうかは私の知るところではありません(自爆)