中央東線の最速スペシャル JR東日本E351系

 中央本線という線があります。細かく言うと、東京〜名古屋(実際は金山あたりか?)までの山周りの線を指して言います。

 急勾配、急曲線も多く、かなり大変な線でありまして、元々は結構スイッチバックもあったりした線でしたが、電車の時代になると「この程度の勾配ならねぇ・・・」というレベルなんだそうでスイッチバックはどんどんなくなっちゃっていきました。

 さて、その中央本線ですが、東京からいくと・・・塩尻というトコで性格が一気に変わります。つーても山の中を走っていくという事では全然変わらないんですけど・・・車両運用とかそう言うレベルのトコでの変容だったりします(笑)

 で、その昔、塩尻は甲府の方からそのまま中津川方面へ行けるような線路配置で、名古屋から出ていたしなの号は塩尻で方向を直して篠ノ井線に入っていき、松本に至ったのであります。

 現実的には塩尻を経由して甲府・岡谷方面と中津川方面を直通する例はほぼなく、それならばってことで塩尻駅の位置を変更してどっちからも篠ノ井線を向くように配線を変更しました。ということで、塩尻駅を停車して折り返しなくして岡谷〜中津川の直通ってのは無理になっておりますが、こっそり「塩尻大門」とか言うトコに短絡線があり、通過でよければ直通も現在可能なはずです。

 まままま、そんな雑談はいいんですけどね(笑) その中央東線の特急というと、最初はとき号と共通の181系・・・中央線の小さなトンネルのおかげでアタマにあったライトは取っ払われちゃってたし・・・ってトコだったりしますが、その後、183系が千葉からアルバイトで入ってみるとこれがなかなかいい感じ・・♪ ってことでその後は183系1000代なんかも入って181系を追い出したりしました。

 その後、余りモンになった189系なんかも混ざってそーいう陣容だったわけですが、グレードアップしても所要時間は変わらない・・・そんな中、中央道の岡谷ジャンクションから松本まで高速ができようものなら、線区的にはおいしいこの区間にバスで殴り込みをかけない手はないわけで・・・高速バスが走るようになりました。 値段で勝負なら分は決してよくないJR電車・・・それならと所要時分で勝負を仕掛けてきたのがこれになりましょう・・・

 実際、カーブのキツい中央線でタイムを稼ぐなら・・・制限速度を上げるがベストなんですが、通常兵器(?)じゃそれは無理(笑) ならば、ワザ使うしかないわけで、JR四国2000系で成功をおさめた「制御振り子方式」を活用して、乗り心地をそこねることなく高速コーナリングをこなせる車両を開発しました。それがこのE351系であります。

 最高速は130キロだけど、出すのかは不明(笑) 元よりこの車の魅力はストレートの最高速よりコーナリング速度だし♪

 あの長距離で表定速度が10キロから上がってるそうで、かなりの曲がりっぷりを披露してるようです。

 最初のプロトタイプでは、電制は回生のみだったようですが、ローカルな区間ってそれじゃ無理なんですよね・・・電力食ってくれるアイカタいないと回生は失効しちゃうこと多いので・・・で、それを補正するのに発電ブレーキとその抵抗器も量産型から積んで、プロトタイプもそうしたそうです。

 パンタグラフ周りは、車体を傾けた時にちゃんと集電できなくなるので補正のリンクを持っております。この辺は四国の8000系も同じリクツ・・・

 381系と383系にそれが必要ないのは・・・381系を出す時点で、地上側でそれを補正できるようにしてあるからなんですね・・・国鉄的なリクツです・・・

 カオですが、写真の非貫通タイプの他に、松本の車庫に入らないとかその辺の都合が多分にあるんでしょう・・・貫通ガオの先頭車も居ます。

 スーパーあずさ・・・その速さを実感したことがないのでコメントできにくいですが・・・いいコーナリングしてるんだろうなぁ♪

 あ・・・そーいあ、その昔大月の駅でS型ATSの犠牲になった201系と当たったべ・・・これも・・・あれ、どうなったんだろうなぁ?・・・

(H16.11.12)