Letter From 

   LosAngeles

踊る阿呆に見る阿呆


 10月31日。日本では馴染みが薄いが「ハロウイン」だ。
 まぁ、子供達がお化けの格好をして、一件一件と家をまわってお菓子をもらうってのが一般的ですな。
しかしそれは子供達の話。大人のハロウインは夜九時からスタート。
今回はサンセット・ストリップと呼ばれる地区で朝まで行われる仮装パレードに行ってきた。
 多分、ここのパレードはL.A.最高!最悪!でしょう。

 でもって、わざわざカンフー映画に出てくるチャイナ服を買い、ヌンチャク片手にさっそうと出かけたわさ。

 さてさて、このパレードが行われる場所「サンセットストリップ」にはL.A.でも有名なゲイ通りがあります。
 ビバリーヒルズの隣にあり立地条件は最高です。近くに有名なライブハウスが立ち並んでおり、洋楽好きにはお馴染みの場所かも。ただこの街、住民の60%がゲイかレズなんですよ。
 金曜の夜ともなれば、100人程のゲイの人たちが通りでチュッチュしています。
 みんなとても楽しそう。その気はなくとも仲間に入れてほしいと思うのは俺だけじゃないハズ。

さて、そんな場所で開かれるパレードですよ。まともなハズがないじゃない!
 駐車場を運良く見付けていざ出陣。
 いるわいるわ!明日は月曜だっていうのに、よくもまぁこんなに人が集まったモンだ!
 超満員の東京ドーム以上だ。しかも60%は仮装をしている。仮装というよりコスプレだね。
 老若男女問わず「はずかしくないのか?」と言わんばかりの格好で好き勝手にうろうろ歩いている。
 日本で俺のオヤジが「クマのプーさん」の着ぐるみを着て歩かれたら、俺は斬鉄剣で叩き斬ったるけどね。
 でも、なぜかアメリカだと許される。「楽しければOK」なんでしょうか・・・?

 みんなおもいおもいのコスチュームを着て写真を撮りまくるのが基本。
 それにみんな想像もできないほどお金をかけている。と言うよりはもう映画の特殊メイクだ。
 お化けやゾンビ、魔女にかぼちゃは基本中の基本。宇宙人、スーパーマン、バットマン、ダースベイダーなんかも。
 映画関係やコミック関係が多いかな?なかでも今年はやっぱりスターウォーズ関係は人気。ブサイクなアミダラはよかったぞ!
 オズの魔法使いのドロシーや不思議の国のアリスなんかも沢山いた。パソコンのディスプレイをくり抜いてかぶり、
 壊れたキーボードを体に張り付け、「Y2K」なんて書いてある人もいた。「うまい!」
 なんとか商店街って書いてあるハッピ着た白人は、東京に行った時もらったとか言ってたっけ。そんなのもアリらしいです。
 でも、3mのチャイニーズ・シアターを赤いふんどし一丁でかぶっている奴にはびっくりしたぞ。っていうか一人じゃ歩けないんだね・・・
 他にも、縦2m横2mの蜘蛛の巣張ったり、家一件持ち歩いたりしてたりと帰りが大変そうな奴ばっかだった。
 日本人留学生も沢山いて、剣道や柔道、相撲なんてのもいた。中には暴走族の特攻服なんてのもいて、「天上天下唯我独尊」なんて書いてあった。そのうち「YAZAWA」なんてモンもでいてくんじゃねぇか?
 そんなかんやですが、他民族CITY、L.Aらしいのが民俗衣装。それぞれの国の衣装はどれもこれも綺麗でした。
 歴史が浅いアメリカですが、こういうところはいいですね。
 しかし、超巨大デブのドロシーやアリスはみたくなかったなぁ・・・
 とにかく歩いていて爆笑の雨あられ!すごいアイディアと馬鹿っぷりの連続です。

 俺的によかったのがやっぱり色気ムンムンのオネーチャンかな?すげーんだよ!「おめーぜってービッチだろ」
みたいなのばっか!半ケツオネーチャン100人は魅力でしょ?そんなのが踊り狂ってる!みんな色っぺー!
 神様・・ありがとう・・・って俺だんだんエロオヤジになってきたかな?まぁ今日くらいはいいでしょ!でね、
 中でもお色気たっぷりのピカチュウにはまいった!が!「ピカ〜」と言われた瞬間凍り付いた!
 おめー男じゃんか!あ〜びっくりした・・・すげー美人だったんだもん・・・
 つまりハロウイン・パレードとは、一般人すべてがディズニーランドのパレードに参加しているようなもの、
 そりゃ楽しいにきまってるっしょ。
 ただディズニーと違うのは、ハロウインだけにみんな血まみれだったりしてオドロオドロしいところかな。

 で、特に写真を撮られているのが、さっきのピカチュウみたいなオカマ達。
 このオカマ達がすごい!
 想像してください。2メートルもあるオカマの集団が(1グループ2〜5人)派手なスパンコール付ドレスにハイレグで、15cmのハイヒールを履き、背中にでっけー羽根をつけ、さらにでっけーカツラで濃いメイク。
 まさにゴージャス!美川!幸子!大した事ねーぞ!そんなんがわんさかいるんだな。
 中には、どうだ!と言わんばかりにケツを出している人も!チXコむきだし(でけぇ!)なんてのもいる。
 そいつはカウボーイなんだがなぜかチXコのとこだけ布一枚!風が吹いたら空振り三振!アウトだ!
 その他S.Mマニアにはたまらない奴隷達のこのコスチュームに関しては、すべて本物。レザースーツや鎖のついた
 パンツ、そして手を縛られ、目隠しやガスマスクを付けず〜っと女王様に引きずられている奴もいました。
 誰かうらやましいと思う人いますか?ムチでビシビシやられてましたよ。
 でも女王様、セクシーコスチュームで綺麗だったなぁ・・・いかんいかん!
 で、ホモの恋人達は派手なペアルックでいちゃいちゃ。子供には毒だね。
 とにかく、ゲイやオカマにとってはハロウインって最高のイベントなんだろうね。
 みんなホントに綺麗なんだな。男なのにだよ!かぁちゃん・・・みならえよ・・・
でもね。なかには、というより殆どが気持ちワリーのよ。ヒゲでボインだぜ!殺すぞコラ!
 まるでQUEEN のフレディ・マーキュリーじゃねぇか!あっ!ほら日本で「オナぺッツ」って2人組が昔いたよね?覚えている?でっけーカツラかぶったオカマ。アレよアレ。あれが300人!
 まぁいいや。見ていて楽しいし。人生を楽しむという意味では人の10倍は楽しそうだしね。
 そうだ!生まれ変わったらホモに・・・いや、止めておこう・・・
 ホモの人たちはいくらアメリカといえども、普段はひっそりと暮している。やっぱ差別の対象になるからね。
 でもこの日ばかりは別。すっげ〜楽しそうだし、みんなも暖かく見守ってるし一緒に踊ってる。
 すごくいい雰囲気だ。この日はハロウインじゃなくて「ホモやオカマの日」と言っても過言じゃない。
 逆に一般人がそれに便乗しているって感じ。
 さっきも言ったけど、あの人達の方が人生の楽しみ方を知ってる気がする。

 実は、俺にはホモ、オカマの友人が2人いる。1人はブラジルの留学生でとても気のいい奴。自分がホモである事を入学の日の自己紹介からぶちまけてくれた。すぐに俺のチXコ触ってくる事を除けば最高にラブリーなやつだ。
 俺とH する!とみんなに言っていたが、今のところケツの穴は無事だ。
 2人目はなんと学校の先生!ところがこの学校で1番の人気教師だ。何回かホモバーに連れていってもらったが、行くたんびに恋人が違うのはなぜだろう?先生!せめて便所でHするのは止めて下さい。
 次の授業の時、つらいっす!
 とにかく、2人とも信じられないくらいクールでファンキーでクレイジーなので一緒にいて楽しいとだけいっときましょう。
 襲われないかぎり一生の友達でいたいなぁ・・・そのくらい楽しい人達なんだ。

 まぁいいや。
 あのさ、特設ステージでライブやってんのよ。ここが一番のオススメ。すげー盛り上がってて、仮装した奴らが150人以上踊り狂って爆発してんのよ。すごい光景だった。
 まぁ俺も俺隣にいた「M&M's」の着ぐるみ着た60歳くらいの知らないおばちゃんと踊り狂ってたんだけどね。そんななか、1mのチXコぶら下げた(もちフェイクよ)おやじが、素っ裸(これもフェイク)のおねーちゃんと踊ってるのがサイコーだった。お下劣度120%!子連れの親はそそくさと退散していったけどね。
だってフェイクとは言え2人とも陰部がリアルなんだもん・・・魔女や骸骨、ピエロに「放課後電磁波クラブ」のような奴もみ〜んな狂ってた。これは経験せずに死ねないよ。
 ステージには「オースティン・パワーズ」や「マドンナ」「プレスリー」のそっくりさんが登場してさらに盛り上げる。
 想像以上に楽しいぞこれは。ただ、日本人観光客が冷ややかな目で遠巻きに見ているのが寂しかった。
 そんな目で見るなら来るなよ・・・一緒に踊れば楽しいのに。ジジイだって踊ってるぞ。
 ちなみにここのHPの管理人「ポッポ屋さん」は○浜○行を段ボールで作ってパレードを快速進行で駆け抜けるのが夢だそうだ。もちろん裸に段ボールでね・・・(嘘)

 この日ばかりは肌の色も年齢もなにも関係なく朝までバカになって踊りまくれるとてもすばらしい日。
 それがハロウインだね。ハロウインに行く機会があったら、ぜひコスプレをして踊りまくろう!
 歳?恥?かんけーねぇっての!人生、馬鹿をやって楽しむチャンスは少ないんだから!旅の恥はかきすてで行こうよ!
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損!損!」

 でも、疲れた・・・一年に一度で十分だよ・・・