そうやって、あまり気分良くないシグマとの出会いだったのですが、その中でシビレたモノがありました。
それが、ランタボのカタログ・・・
私は、元々「ランサーEX」って車がキライでした。
なぜって?
答えは簡単。元々のランサーのあの美しい曲線が全く反映されてない(様に思えた)から・・・
あんな四角い車はランサーなんかじゃないやいっ!! ってのが子供心に思った私の感想なんです。
ところが・・・
中学生のころだろうか?・・・近くにランタボが1台止まってて・・・キライなはずのランサーEXなんだけど、コレ、結構カッコイイじゃんって思ったことがありました。
それが、インタークーラー付のランタボだったんじゃないかな?・・・って思ってます。
で、シグマに乗ってたころ、ウチを担当してくれてたメカ屋さんってのが、なんとランタボに乗ってまして・・・
しかも、色は「カイザーシルバー」!! 要はガンメタですが(笑)
いつだか、学校に行って、帰ってきたら、ランタボが止まってるじゃないですか・・・興奮しましたね・・・汚れていたランタボを思わず拭いたほどですもん・・・
で、そんなハナシをシグマを届けに来てくれた、ランタボオーナーのメカさんに話したら、ちょっくら隣に乗せて走ってくれたんですね。
そりゃもう興奮しました!!
エンジンの音は、昔、ウチで乗っていたランサーとまさしく同じ・・・
助手席に座らせて貰った瞬間、バケット風シートがカラダをホールドし、いざ動き出しても、まさしく昔のランサーそのままの音で、ただ、決定的に違うのが足回りの固さ・・・結構ごつごつするんだけど、不快じゃない感覚。
そして、妙に男臭いその雰囲気も気に入ったりして・・・
表通りに出て少しスロットルを開けて貰うと、ターボが「き〜〜〜ん」ってうなる。以前乗せてもらった、叔父のR30スカイラインのターボの音とは全然違うんだけど、まさしくターボ・・・
もお、それからランタボにはズッポリでした。
そんな中、高校卒業間際、ゲンチャリのCB50でカローラバンをやっつけるという武勇伝を作りまして・・・本人は1週間ほどの入院、相手のカローラバンは、25万円ほどの修理代になり、親が肩代わり、就職して、返していく事にしました。
そんな中、昭和62年の中頃、ついにランサーEXは、生産ラインから消滅、この瞬間、私はランタボの新車を買うことが不可能になったのでした。
ハナシを聞いて唖然としましたね・・・本当マジ・・・
さて、そんな中、例のメカ屋さんが、私に、「俺のランタボ買わない?」ってハナシが来まして・・・
スゲェ欲しいですけど、今借金がありまして・・・なんてハナシで、それが終わったら・・・ということで、ネタを振ってました。
そして9月、その借金はOKになったので、その旨ハナシしたら、なんとその彼、快速進行で、ランタボの代替用の単車をゲットしちゃいまして・・・(苦笑)
ということで、資金関係、家族含めて大騒ぎ・・・
金額は125万円(程度は当時最高級、市場価格なんかでもおかしくはない金額)、それがらみですったもんだで、結局、セールスさんの世話でローンの手配がとれ、カッコウついたんですが、私は私で、会社の方で無理な相談をふっかけ、助役が「サラ金とかに手ぇ出されるよりマシだ!」ということで、労金ローンの手配がなんとかなったんですが、それを謝ってパスして、なんとかランサーをゲットすることができたのでした。
そう、あの時、ウチのガレージで、「よごれてるなぁ」って、洗車の知識もないヤツが、雑巾で汚れたボディーを拭いたあのランタボが私のモノになったのでした。